千葉大学構内における授業中の事故について

春は別れと出会いの季節ですね。機構では年間を通して皆さんが病気・怪我からお別れし、健康・安全と出会える様2008年度も活動して行きたいと思います。 病気は時に上手に付き合う心構えが必要な事も有りますが、怪我はちょっとした注意で防げるものがほとんどですからぜひ気をつけたいものです。 今回のSHO便りでは過去5年間の「授業中の怪我」に関するまとめを御報告します。 (報告書参照)

2003年〜2007年の5年間に授業中の怪我で機構を訪れた方は延べ112名
その内46名は体育の授業中に受傷した方です。 中でも1年生が33人と非常に多いのは体育実習が多いだけでなく受験勉強でなまった体を省みずに昔とった杵柄、とつい無理をしてしまう事も多いからではないでしょうか? スポーツに怪我は付き物とは言え、怪我のために色々な予定が台無しになるのはつまらないものです。新入生諸君!充分気をつけて下さい。

もう一つ注意したいのは実験等作業中の切創、熱傷、目への異物混入などです。これらのために機構を受診された方は延べ40名です。 普通、ガラス器具を割らない様に、刃物で手を切らない様に気を付けない人はいません。 それでも器具を割ってしまったり、手を切ってしまうのはなぜでしょうか?多くの場合は焦りや疲労による注意力の低下が原因と考えられます。 例えば徹夜での作業は結局、効率が悪く質が低下します。実験に限らず、創造的作業には生みの苦しみが付き物ですが、なるべく余裕を持った計画を立てて上手に休息を取りながら行う様にしたいものです。 その辺りは学生を預かる教員の方々にぜひ御配慮、御指導をいただきたい所です。

以下は過去5年間の反省をもとにした機構からのお願いです。

1.運動前の準備運動は念入りに!
2.普段からストレッチや柔軟体操を行い、怪我をしにくい体に!
3.自分の体力の限界を知り、負荷はほどほどに!
4.危険物を扱う時には手袋やゴーグルを使用し、皮膚を露出しない!
又、作業は決められた区域、場所で!
5.不眠、不休は頑張っている気がするだけで百害あって一利なし!
余裕を持った計画を立てて質の高い成果を!


 こうして見てみると“なんだ、そんな事わかっているけど‥”って事ばかりですよね。 それはつまり、これらの事を自分だけで注意しようと努力しても、なかなかできないということの裏返しです。 ですから大切な事は研究室やゼミの中で怪我をする人や病気になる人が出ない様、お互いに声を掛け合って気をつける事です。
小さな怪我は大きな事故の前兆です。取り返しのつかないことが起きる前に、まずは小さな怪我から無くして行きましょう!

過去5年間の「授業中の怪我」に関する報告書

文責: 三階 貴史